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野次馬エンジニア道

野次馬な気持ちでプログラミングをあれこれと綴ります

ビジネス関連の読書メモ (1) - データ分析

データ分析 読書

ビジネス書として下記を読んでみた。

1冊目。会社を変える分析の力

会社を変える分析の力 (講談社現代新書)

会社を変える分析の力 (講談社現代新書)

全編を通して著者の一貫した現場主義に基づいた主張がされていて理解しやすい。特に

河本薫 「会社を変える分析の力」P27より 

「分析の価値」 = 「意思決定への寄与度」× 「意思決定の重要性」

のように、解析の技法ツールに捉われることなく、重要なのは分析そのものの効用だと繰り返し説いている。

また意思決定と分析は表裏一体の関係にあるとして、

河本薫 「会社を変える分析の力」P161より 

分析問題とは、意思決定問題に役立つ知識をデータから得るために設定された問題と言えます。 ビジネスに直接的に貢献するのは、意思決定問題を解決することであり、(中略) つまり、データ分析で分析問題をとして得た知識は、意思決定問題の上でのみ価値を有する。

とまで言っている。後は本題からはずれるが、

河本薫 「会社を変える分析の力」P55より 

(邦訳『ビックデータの正体ー情報の産業革命が世界の全てをかえる』)の中で、ビックデータの本質について、 「部分計測から全数計測へ (from some to all)」という言葉で言い表しています

も良い説明。

結局なぜ全数計測が必要なのか、そしてどういった意思決定に役立つのかを説明できなければ、データをやみくもに取っても意味はない。

2冊目。これからデータ分析を始めたい人のための本

これからデータ分析を始めたい人のための本

これからデータ分析を始めたい人のための本

統計に関する基礎的な知識や代表的な手法の簡単な説明と(架空だが)データ分析の実践例を紹介。著者の公共政策に従事した経験や経営・ビジネスを熟知した視点から、データ分析とその周辺領域を解説。例えば

工藤卓哉 「これからデータ分析を始めたい人のための本」P31より

統計は、平均とばらつきの科学であり、平均から外れていけばいくほど、データの微分値(変化の度合い)が違った側面を見せ始めるという特徴があります。これがミクロ経済学等で「限界費用逓増の法則」としてお馴染みの理論です。

やP85の標準偏差を用いたシューハート管理図、P161のビジネスにおける分析手法であるオーダー・オブ・マグニチュードなど、各所にキーワードが散りばめられているのも特徴。

またP43.の「分析を武器にできていますか?」の図も印象深い。様々な情報活用の成熟度を

工藤卓哉 「これからデータ分析を始めたい人のための本」P43より

  • 分析による『最適化の志向』
    • 最適化…どうすればもっとよい結果となるか?
    • 予測/推定業務…今後何が起こりそうか?
    • 予測モデル構築…予測に寄与しているものは何か?
    • 統計的解析…なぜこれが起きたのか?
  • 情報アクセス/レポーティングによる『見える化
    • アラート…どんな対策が必要か?
    • クエリー/ドリルダウン…問題の原因は何か?
    • アドホックレポート…何回、どれくらい、どこで?
    • 定型レポート…何が起きたのか?

と整理している。

上の項目であればあるほど競争上の優位性が高く知見としての有用性も高い。

全体的な感想

エンジニア観点だと経営や意思決定などはかなりハードルが高い。議論のためには、数理的な解析技法だけでなく、既存の部門でのデータに基づく意思決定手法や在庫管理/品質管理の手法も知っておく必要があるように感じた。